さえの再就職記 vol.1
今日は出社1日目
7月2日、中央線某駅。約一年ぶりに満員電車に乗った。
と言っても時間は9時を回っているので鮨詰め状態とは言えないが、1年ぶりともなるとその混み具合でも緊張感が走る。
人混みで味わう動悸、焦燥感に対するトラウマで、足が思うように動かない。
駅のベンチに座り、混んでいる電車を何本か見送ったが出社時間もいよいよ怪しくなってきたタイミングで、意を決してようやく乗車。通勤時間約15分。
1つ目の試練を通過。
これを毎日続けるのか、、、といきなり鬱モードに突入しそうになるが、喫煙所で一服し気持ちを落ちつかせる。
社員への自己紹介
2つ目の試練は出社早々に起きた。
心臓の音が鼓膜を揺らすほどの鼓動を感じながら社員の方へ導かれるまま自分のデスクへと着席。
始業時間を迎えると社長からの一言
「本日より新しく入社されたさえさんです。では一言お願いします。」
覚悟はしていたがやっぱりあるのか…!!!
気づかれないようそっと深呼吸をした後、たどたどしく喋り始めた。
そのうちに頭が真っ白になり気がつけば自分のデスクへ座っていた。
記憶消滅
束の間の放心状態のあと、上司から仕事の説明を受けた。
1日目は仕事の流れを覚える為に、上司が制作したものを眺めるだけの単純作業。
あっという間に1日が終了した。
出社1日目を振り返る
1日目は概ね問題なく過ごせたと思う。ただ、この先ずっと続けていくのかと考えると自分に続けられるのか心底不安になり、1日目にして「辞めたい」と考える。
社員の方は皆いい人たちで、その中に自分のような人間が混じってもよいのだろうかと考えを巡らせても仕方ない。頭ではわかっていても考えてしまう。
ただ今日はひとまず、時間通りに出社できた自分を褒めてあげようと思った。